ことの始まりは、1月26日。そう、私の34回目の誕生日だった。
私「誕生日が来たらギターやろうと思ってるんすよ。」
社長「そうか。」
後日、誕生日プレゼントとしてコレを貰った。
ZOOM U-22 Handy Audio Interface
要はギター+コレ+iPhone or PCと繋げてヘッドフォンに出力するマシーン。(オーディオインターフェイス)
iPhoneで曲を流しながら自分で弾いてるギターの音も聞けるので、楽器練習には必須マシーンなのである。
PCに繋ぎGaragebandなどの音楽編集系のアプリケーションで録音も出来るそうだ。
社長の狙いはこれだった。
社長「俺から貰ったからには、練習の成果を録音して聞かせてくれるんだろう?」
パワハラである。
いや、プレゼントハラスメント=プレハラという言葉がここに誕生した瞬間でもあった。
私は社長にお勧めのヘッドフォンを聞き、急いでサウンドハウスで注文した。
サウンドハウスは代引き手数料がかからず、しかも(仙台なら)翌日に届くのでとてもハッピーなのだ。
約2週間後の2月10日に録音してYou Tubeに公開する約束をしたので焦っていた。
私には時間が無かった。
ここで私のギター歴を記しておきたい。
・中2くらいで初めてのギター(通販で激安のアコギ)を手にする
・当時のバンやろ(BANDやろうぜ)に載ってたコード表を見ながら、バンやろに載ってた曲のコード弾きが出来る程度の実力だった(ミスターチルドレン、ゆず、19など)
・それから何故かベースに移行、その後はスケボーに移行、その後はDJに移行
いつの間にか楽器に触らなくなる
・時を経て、23歳くらいの時。
「ジョンフルシアンテになりてぇなぁ」
と言う独り言を聞いた当時の彼女が、誕生日にフェンダージャパンのストラトを買ってくれた
・その彼女は、私がレッチリの曲が弾けるようになる前に去っていった。
(正確に言うと、ギター貰ってすぐ別れた。というかフッた。)
・いきなりレッチリはハードルが高かったらしく、またすぐに触らなくなった
・震災後、次は基礎から練習しようと懲りずにストラトを引っ張り出したが、当時一緒に住んでいた彼女と2年近く会話がない状態の中で基礎練習をしている空気に耐え切れず、また触らなくなった
(同じ音を同じリズムで永遠に弾き続けるという基礎練習。会話は2年ほど無い。)
・30代も半ば、まだまだ自分も成長したい。って思い、34歳の誕生日を機に再挑戦したいと思った
まとめると、コードはなんとなく分かるけどほぼ初心者である。
まずは課題曲決め。
レッチリは無理、トミーゲレロも無理(基礎連期に目指していた)。
今の自分には叶いそうにない憧れより、現実的な達成感が必要なのだ。
音楽の好みも変わり、重いロックよりゆったりしたソウルやR&B、ジャズの方が耳に馴染むようになった。
でも、もっと聞きやすく弾きやすそうな課題曲が必要だった。
ふと誰かに聞いた事を思い出した。
「オアシスはコードも単純だし、入門向きだよね。」
確かに、アホな弟と怒りっぽい兄のギャラガー家とその仲間たちの曲なら自分にも弾けそうな気がした。
中でもイギリス国歌と言っても過言ではない、Don't Look Back In Angerなら皆聞いたことがあるし、弾けたらモテそうな気がした。
早速You Tubeで”弾いてみた”系を検索すると、こんな可愛らしい女の子も簡単そうに弾いているではないか。
こんな可愛らしい女の子が弾ける曲なら自分にも弾けるはず。決まりだ。
私は約2週間、朝晩30分ずつひたすらこの曲を練習した。
初めての録音日が近づき、人生で3回目くらいにあたる弦交換も済ませ、ついでにピカピカに磨いたストラトをiPhoneの待ち受け画面に設定してやった。
これで自分もギタリストの一員だ。
景気付けに爪も切った。
いよいよ2月10日。初録音当日。
約2週間の練習の成果を記録した。
みなさんにもお聞きいただこう。
いかがだったでしょうか?
ご自身が腰から崩れ落ちるタイプか、膝から崩れ落ちるタイプかが分かったのではないでしょうか?
言い訳をさせていただくとしたら、
・深爪しちゃった
・ちょっと風邪気味だった(鼻声だったよ)
・緊張して手汗が凄かった
何より、始めて2週間でコレなら、マシじゃない?じゃない?そんなことない?
この動画を送った社長からは、褒める箇所が見当たらないというお褒めの言葉をいただきました。
更に、2月20日にもう一回録って送るように指示が出ました。
私に挫折は許されないようです。
金丸 司の修行は続く、、、、。